日別アーカイブ: 1991/06/03

海外留学をめざす高校生のみなさんへ

『ネットワード・インターナショナル・サービス(以下、Netword)』『パシフィック異文化教育アカデミー(以下、PCA)』がメディア掲載、取材等で取り上げられた記事を紹介致します。
以下、掲載記事


大学生になったら、海外留学を志すキミに

「留学マルチ相談コーナー」のお知らせ

 大学教育の多様化するさまざまな情報を、一つひとつ読者のみなさんに詳しく伝えていこうとしている本誌では、その1分野として「大学の国際化」を本号の特集で紹介しています。

 多くの大学がいろんなシーンで国外の異文化と交流を展開し、最近はキャンパスのあらゆるところで国際化が進んでいます。その流れは学生レベルにも及んでいて、端的な例が”留学”です。

 大学在学中に海外留学にチャレンジする学生は年々増えており、すでに受講生の段階から準備を進めている人も目立ってきています。

 本誌編集部では、そういう計画をもつ読者、また漠然とでも留学を考えているような読者を対象に、より有意義な海外留学を実現するための「相談コーナー」を設けることにしました。

 留学に関して、聞きたいこと・知りたいこと、初歩的な質問から具体的な問題まで、どんなことでもみなさんの問い合わせを待っています。

 当コーナーの開設にあたって、専属のアドバイザリースタッフを迎えました。ヨーロッパ・アメリカ・オーストラリアなど海外に広いネットワークを持ち、学生の海外留学を長年にわたってサポートしてきた東京の「ネットワード・インターナショナル LTD.」の和子・K・ドレイクさん。豊富な海外経験と日本での教師経験を生かし、これまで多くの日本人留学生を手助けしてきた人です。

 みなさんの質問に対して誌上で、またダイレクトにアドバイスをしてくれる予定です。

「海外をめざす高校生のみなさんへ」ネットワード・インターナショナル
十分な準備が肝心
 海外留学を志すからには、夢や憧れだけをふくらませても意味がありません。学生時代の貴重な時間と、大切なお金を使うのですから、有意義な留学体験にするための準備こそ十分に考慮されるべきです。
 みなさんが大学入学後に留学を予定する場合、大きく分けて2つの分野での作業を始めることが懸命です。

A. 事務的分野の準備
  1. どこの国で勉強したいのか
  2. 何を勉強したいのか
  3. 必要とされる学力・専門知識のチェック
  4. 学費・生活費・渡航費等のチェック
B. 精神的分野での準備
  1. 選んだ国の習慣、歴史、国民性、地理的立地条件、気候、政治、文化等の正しい予備知識を得る
  2. 留学体験者の生の声、実例等を数多く聴取する
  3. 日本人としてのアイデンティティーをしっかり身につける
留学先での心構え
 さて、確かな準備を経て留学本番を迎えると、渡航先での対処の仕方が重要なポイントになります。「Positive thinking, Positive attitude, Curiosity, Common sense」(肯定的・積極的なものの考えかた・態度、好奇心および興味、常識すなわち人にたいする思いやり、感謝の気持ち)を十二分に持ち合わせて発揮し、間違いを恐れず、自身をもって物事に対処することです。
高い意識を持とう
 世の中には完全なものは何ひとつありません。完全なものを作りだそうとする努力、世界の人々が心をひとつにして異なった言語・文化・風習を理解する努力こそが何にも勝る価値ある行為です。
 みなさんの長い一生のより良き未来への布石の一つとして、海外留学を志し実践しようとすることは素晴らしいことだと思います。
 そんな意識の高い読者のみなさんの正しい道案内役をつとめられることに、大きな喜びを感じます。どうか少しでも興味のある人は、どんどん気軽に質問を寄せてください。

和子・K・ドレイク

参照:教育新聞社「私大コース」1991年6月号より